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-各50音順-

SCARFACE 批評


2013年5月22日




〜底なしの欲望を持つ男の鎮魂歌〜 


どうも皆さん、「夜通しキャンプファイヤー」でのAB型担当、UNJIROです。
今回は私が大好きな映画「SCARFACE (スカーフェイス)」についてあれこれ述べていきたいと思います。若かりしアルパチーノの出世作でもある今作は彼の狂気じみたほどの熱演が光まくります。1人の熱すぎる男の生き様。お勧めです。



公開:1983年

監督:Brian De Palma

脚本:Oliver Stone

音楽:Giorgio Moroder

配給:Universal Pictures

本編:170分


出演:Al Pacino,Steven Bauer,Michelle Pfeiffer, etc.




 「SCARFACE」は「ミッション:インポッシブル」の監督 Brian De Palma、「プラトーン」脚本兼監督の Oliver Stone、そして「ゴットファーザー」や「ヒート」等でお馴染みのAl  Pacino と、今考えれば大物なスタッフを迎え、1983年にアメリカで公開された。公開当時はあまり評価されなかったが、じわじわカルト的な人気が出始めていったそうだ。

 確かにジャケットや売り文句ではこの作品の魅力は伝わりにくいだろう。長いしテーマもギャング物で暗いし、Al  Pacino演じる主人公のトニーははっきり言ってクズだ。でも彼自身の美学ややり方、癖や底なしの欲望は人間味を感じるし、男の生き方、いや逝き方として大変魅力を感じる。そんな暑苦しいまでの魅力を順を追って伝えていこうと思う。

 ちなみにこの作品は日本語で「クソ」的な意味をする英単語、"F**k"がものすごく多用されている。それは近年ネタ映画に抜かされるまで「作品内で"F**k"と言った回数」のギネス記録を持っていた。また暴力表現やクスリも扱うので苦手な人にはキツイ作品だろう。でも熱いぞ。





Al pacino演じるトニー・モンタナ。キューバ難民の彼の顔には大きなキズ跡が。


 物語は1980年。キューバから避難民に紛れて多くの犯罪者が米国へと流れた。軍出の犯罪者であるトニーはただの難民だと主張するものの、結局収容所送りとなる。その収容所で過ごしていたある日、キューバ時代からの弟分マニーがある取引を仕入れてきた。”同じ収容所内の政治犯を殺せば、ここから出れて米国の永住権ももらえるらしいぞ。” それを聞いたトニーは一発OK。

 彼らはこのようにコネと度胸でどんどんのし上がっていく。




収容所でのマニー(Steven Bauer)とトニー。自分達の野望のためならなんでもする。


 その後の彼らは見境い無くゴロツキからの仕事を引き受けていく。極めて危険な仕事を吹っかけられても持ち前の度胸で成果を上げていく。そんなこんなでマイアミの大物ボス、フランクの信頼を得て彼の家に招待されたトニーはフランクの女、エルビラに一目惚れする。欲望底無しのトニーは彼女をも手に入れようと、彼女を口説きまくるのだ。




ボス、フランクとエルビラ(Michelle Pfeiffer)。美人さんだ。


 しかしもちろんボスの女。フランクに念を押されるし、エルビラ自身もキューバからの成り上がりなんてごめんだわ。てな感じ。しかしトニーは決してあきらめることはない。



If I were blind,desperate,starved and begging for it on a desert island,you'd be the last thing I'd ever f**k.

(もし私が盲目で、絶望と飢えの砂漠の島に流されてもあなたとは絶対に寝ないわ)

こんなこと言われてもトニーはあきらめない。俺なら落ち込んじゃう。


 そんな彼はフランクにコロンビアの麻薬王、ソーサとの直接取引をしてこいと命令される。トニーはソーサに気に入られ、フランクの意向を無視した大型取引を受託してしまう。もちろんフランクは面白くない。そんなこんながあった後、トニーは人生の絶頂期を迎える。



気球に表示される"The world is yours"の文字を眺める。この後トニーは絶頂期を迎える。





エルビラとの結婚、ソーサとの取引による莫大な利益。金持ちはトラも庭に飼っちゃうぞ。



 ここから先は様々な綻びが重なってトニー一味は急速に衰退していく。しかし私的に本作の見所はここからである。衰退していく理由がトニーの生き方や悪役に徹することのできない人間性によるものなのだ。

 まずトニーには妹がいる。トニーはその妹に対して異常な執着を見せる。トニー自身、汚い麻薬売買という暗黒に手を染めているということを後ろめたく思っているのだ。だから、妹だけは、妹だけはマトモな世界で生きてほしい。純粋で汚れてほしくない。その思いが異常な執着となって随所に出てくる。



トニーの妹、ジーナ。トニーの人間らしさが垣間見える。


 次に、トニーが生計を立てている、麻薬。次第に周囲の仲間やエルビラ、そしてトニー自身もこの麻薬に毒されていく。トニーは次第に自分以外を一切信用しなくなり、自分の豪邸に監視カメラを張り巡らせるようになる。結果生じる身内との衝突。迫りくる見えない監視の目。イラつくトニー。


 


莫大な金を麻薬で手に入れたがゆえの孤独。もう彼は止まりたくても止まれない。


 最後に彼は「どいつもこいつもクズばっかりだ。俺らのようなクズからピンハネして、表社会に俺は関係ないという顔をしてるやつらのほうが遥かにクズだ!」という考えを持っている。彼はそんなクズ達を利用しても、純粋な人々を利用することを嫌う。彼なりの美学なのだ。純粋の最たるものが子供である。トニー自身、エルビラとの間に子供を願っていたがなかなかできない。自分がマトモな父親になれるわけないと言われたトニーは平静を保っていられなかった。

 その本当の意味の純粋を求めるという姿勢は妹のジーナに求めるそれと同じといえるだろう。



俺が思う”純粋”に手を出す奴はクズだ!!



 それらのトニーの人間らしさからきた綻びによる急速な衰退。それを飽きることなく見せてくれる。そして最後の壮絶な銃撃戦。大分はしょってるので是非、実際にご覧になっていただきたい。男であるが故決して止まることのできないトニーの生き様、しかと見届けよう。



豪邸の中心にある銅像にも"The world is yours"の文字。



 またRockstar Gamesの有名なゲーム、Grand Theft Auto: Vice City(こちらも”最も世界で売れたPS2ゲームとしてギネスに載っている)は、舞台背景や登場人物等、この映画から強い影響を受けている。(トニーがトミー、ソーサがソニーなど。)

 そして私も好きなアメリカのアニメ、Southparkの season14 episode03 "MedicinalFriedChicken" はこの映画のオマージュ、パロディが含まれている。是非 SCARFACE を見てからご覧になっていただきたい。


ご清聴ありがとうございました!!


by  UNJIRO